このバンドの魅力は何か、
プロからアマチュアまで、いろいろなバンドを経験しましたが、
このファニーフェローズというバンドの魅力は何でしょうか。
上手いバンドはいくらでもあります。
もっとセクシーでダイナマイトなバンドだってあるし、
年寄りのバンドだってあります。
このバンドにいるためには、部費を払う必要があります。
ここ10年くらいは、お金を払ってバンドをやるよりも、
お金を頂いてバンドをやることが多くなりましたが、
私もちゃんと払っています。
いえ、ツケでまとめて払っています。
私がこのバンドのことを英語で説明するときは、
このようなことを言います。
「I’ve been there for more than 20 years,
and it’s like A my FAMILY」
私には本物の家族もいて、それは自分にとって、とても大切なものなので、
練習よりも家族との時間を優先することのほうが多くなりました。
(バンドの運営をしている方々には本当に申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが、
そこは自分が最も得意な音楽で返すということにさせて下さい。)
それでも久方ぶりの練習に、心躍る気持ちを抑えて日本人らしく
平身低頭で練習に行くのですが、ひとたび椅子に座ると一瞬にして、
長い間離れていた家族のもとに戻ってきたような気持ちになります。
初めてジャズという音楽に触れたときのこと、
初めてソロというものを吹いたときのこと、
私がこのバンドで楽器を持つときは、いつでもあの中学生のときのままです。
年を取ると、長く続けることの大切さを感じます。
続け方にもいろいろあるとは思いますが、
なによりもあきらめないことは、とても大切なことだと思います。
さて、これは練習の報告のようですので、今日の練習からひとつ紹介。
このバンドの魅力のひとつに、ツインドラムがあります。
できる限り定員制を取っていない、創立以来のモットーならではの魅力です。
今回のコンサートでもドラムの2人をフューチャーしたドラム合戦がありますが、
今日はこのドラム合戦でちょっとしたディスカッションがありました。
ドラム合戦といえば、古くは石原裕次郎と笈田敏雄の嵐を呼ぶ男、
通好みはStuff初期のクリス・パーカーとスティーブ・ガッドですが、
結論を言えばまああまり長くなく、さらっとやったほうが飽きないよ、
というところで議論は落ち着きました。
ところで、
私がほかにもやっている東京キューバンボーイズが、
シャープとジョイントコンサートで回っていた時に、
「バンドよ張り切れ」でのドラム合戦は豊岡豊さんの十八番で、
持ち前の愛嬌で盛り上げていました。
あれはいわゆる名人芸ですので、真似できるものではないでしょうが、
そういうやり方もありますね。
さて、
小沢さんの名文にはほど遠いのですが、
休暇明けのめまぐるしい仕事の合間に書いていますので、
ここらで勘弁してください。
ishii